歯石除去(スケーリング)と歯面研磨(ポリッシング)とは?

歯周病は、多くの場合、プラーク細菌の蓄積により引き起こされるため、1日2~3回のハミガキによって効果的に取り除くことができます。しかし、どんなにていねいにハミガキやフロスを行っても、お口の中の磨きにくい部分にプラークが蓄積してしまうため、やがて石灰化して、硬く頑固な塊を形成します。こうしてできた歯石はブラッシングだけで除去することはできません。さらに、歯石をそのまま放置しておくと、歯の周辺に歯垢の蓄積が進み、その範囲は歯肉縁の内側にまで及ぶこともあります。その結果、歯周病が進行する恐れがあります。

歯周病のリスクを軽減し、歯周病の悪化を防ぐためは、歯石除去や歯面研磨といった歯科医院でのクリーニングを行いましょう。そして歯をきちんと清掃するよう歯科医師から指導を受けることもあります。

クリーニングの流れ

歯石除去や歯面研磨は、歯科医師または歯科衛生士によって行われます。

まず、「スケーリング」段階では、歯垢(プラーク)や歯石を除去します。一般的な手順としては、まず最初に超音波スケーラーを用いて歯垢や歯石の塊を取り除きます。続いて手用スケーラーを使い、頑固にこびりついた残りの歯石を削るように取り除きます。

次の「ポリッシングする」段階では、歯の表面がなめらかになるよう整えます。これは単なる美容目的ではなく、研磨することでステインを除去して、輝きとツヤのある歯に仕上げるものです。研磨をすることで、歯の表面のわずかな段差やざらつきをなめらかにし、歯垢(プラーク)の蓄積を防ぎます。

歯石除去と歯面研磨の頻度については、歯科医師から適切なアドバイスを受けましょう。クリーニングは、あくまで適切なオーラルケア習慣を実施していることが前提です。特に、フッ素配合ハミガキで1日2~3回のハミガキをすることが欠かせません。次の定期検診までの間、歯垢(プラーク)の蓄積を予防するため、適切なハミガキの使用を指導されることもあります。